どうでもいい話2
秋の柔らかい陽射しが紅葉したプラタナス並木からこぼれる
落ち葉となる準備をした葉っぱたちは
その役目を終え、収縮している
大きな葉っぱで陽射しを閉ざすことの出来るプラタナスは
フランスの街道沿いに植えられている
通りもプラタナスの落ち葉で一杯になって絨毯みたい
落ち葉が一枚ヒラヒラと僕の目の前に落ちてきた
左手をヒョイって伸ばして取って見せた
今まで無言だった二人だけど
彼女の目が三日月になった
でも、まだ緊張した感じ
いつもは元気一杯な彼女
相談ごとがあるって、放課後に時間を取って欲しいって
相談なんてされたことないから、役に立てることってできるのかな
そう思いながら約束の場所に来たけど
何にも話そうとしないまま、空は茜色に染まってきた
普段、ほとんどしゃべったことないし
共通の話題も見つからない。こういうときなんて声をかけたらいいんだろう。
そしたら、彼女、小さな声でうつむきながら言った
「楽しいな」
思わず「えっ」って聞き返した
すると「大好きだよ」ってうつむいたまま言った
耳まで真っ赤
すぐに彼女はすごいスピードで走っていった
そして、ずいぶん遠くで「うひょー」とか言いながらジャンプしている